Admin
Administrator
Beiträge: 12
|
Erstellt: 08.12.20, 16:23 Betreff: 「
甲斐って、凄いね」「何が?」
drucken
weiterempfehlen
|
|
|
「
甲斐って、凄いね」「何が?」「甲斐がいるだけで、何でも楽しいって思えちゃうから。今日甲斐がここに来る前は
何をしてても楽しめなかったの」大好きなドラマを見ても、お酒を飲んでもお菓子を食べても、全てが中途半端に感じてしまい心から楽しめなかった。「来てくれて、嬉しい。
何か、面倒くさくてごめんね」多分私は、付き合ったら面倒な女の部類に入ると思う。そんなに口うるさく言う方ではないけれど、その分何かあっても溜め込んでしまい、あるとき突然爆発させてしまうタイプだ。遥希にも、ケンカになる度に「依織は本当に面倒くさい」と言われてきた。だったら直せばいいのだろうけれど、避孕藥後遺症偏見 なかなかこの性格は簡単には直せない。「俺は七瀬のこと、面倒くさいなんて思ったことないよ」私の腰に回している甲斐の手の力が、ぎゅっと強くなった。「だらしなくて面倒くさがりな性格だってことは知ってるけど」「
反論出来ないこと言うの、やめて」笑い合っていたのも束の間、一瞬で甲斐の視線が鋭いものに変わった。そして、二人の唇が重なり合う。キスをする度に、甲斐のことを今よりもっと好きになっていく。すぐに終わると思ったキスは、ゆっくりと舌を絡めとり濃厚なものへと変わっていく。「はぁ
っ」「スイッチ入れたのはそっちだから、いいよね?」「スイッチ
?」「来てくれて嬉しい、なんてそんな可愛いこと言われたら、襲わずにいられないから「や
」甲斐の手が、私の胸を弄ぶ。お酒を飲んだからか、普段よりも敏感に反応してしまう自分がいる。「甲斐、待って
」「待てない」私を求める熱い眼差しに、心が騒ぐ。どこを触れば私が感じるのか、既に甲斐は知り尽くしている気がした。甲斐の指が、私の触れてほしい部分を甘く濡らしていく。「甲斐
」「名前で呼んで」「え
」「依織
俺の名前、呼んで」不意に甲斐が私の名前を囁いた。その瞬間、胸の奥がドクンと跳ねるのを感じた。「依織、お願い」名前を呼んでとせがむ間も、甲斐の愛撫は止まらない。「今さら名前とか、恥ずかしいよ
」「俺は呼んでほしいんだけど」「
悠、里」私はこの日、甲斐の名前を出会ってから初めて口にした。甲斐の名前を呼ぶ声だけが異常に甘く響いた気がして、私は恥ずかしくなり甲斐から視線を逸らした。「依織に名前呼ばれると、嬉しい」甲斐は今どんな表情を浮かべているのか気になり、一度逸らした視線をまた甲斐に戻した。すると甲斐は、嬉しさを隠しきれないのか頬を緩めていた。そんな甲斐の表情を見て、私の胸はまた高鳴る。「悠里
」きっと照れくさくて、普段の私は悠里なんて呼べそうにない。だから今だけは、しつこいと言われるぐらい何度も呼びたいと思った。「悠里、大好き
」甲斐の首に腕を回し、二人でソファーに倒れ込む。場所なんてどこでもいいから、早く甲斐と繋がりたい。そんなことばかり考えていたからだろうか。私も甲斐も、この部屋にいる一匹の存在をすっかり忘れていたのだ。「クゥーン
」「
」またこのパターンだ。恐る恐る視線を床の方に移すと、もずくがお座りしながら私と甲斐を見上げていた。甲斐も、もずくの視線に気付いたのか一気に動きがフリーズした。そして、笑いを含んだ声で呟いた。「さすがに、もずくが見てる前では出来ないよな」「もずくには刺激が強すぎるよね」可愛い邪魔が入ってしまったけれど、相手が甲斐ならそんなことでも一緒に笑い合える。もずくを抱き締める甲斐を見つめながら、ずっとこのまま変わらずにいたいと強く願った。
|
|